セカンド・コミットメント

国際離婚調停中に出会ってしまった彼との恋。

コンサート

ソファに並んでテレビを見ているときに、彼が言った。

「来週の金曜日に、コンサートを予約したよ」

「え?そうなんだ、私も行っていいの?」

「君の好きなジャンルの音楽だったから予約してみた。もちろん、二人で行こう」

 

コロナ禍でいろいろなイベントが中止になるなか、隣町で地域ボランティアが手弁当で作り上げる小さなコンサート。いろんなジャンルのアーティストを招待してくるみたいで、ジャズなんかの時には彼も何度か行ったことがあるらしい。

 

私にとっては何より彼が、私が好きそうだな、って考えて予約をしてくれたその時間と労力が嬉しくて。そして「二人で出掛ける」ということがコロナ禍でほとんどデートらしいことはできなかった最近では本当に貴重。ああ、来週末、楽しみだなぁ。って心から思った。週末が楽しみな気持ち、二人でのお出かけのワクワク、新鮮でたまらない。

 

そしてコンサート、行ってきました。隣町まで車で45分くらいかかるんだけど、彼が運転してくれた。元夫は免許も持っておらず、お出かけと言えば私が運転担当で、毎回助手席で私の運転に対して舌打ち、文句、挙句の果てには道中ほぼ無言、無視、というのが当たり前だった11年間で染みついた「車で出かける憂鬱」それも、彼の運転でどこかに行くという新鮮な経験を重ねるたびにトラウマから抜け出せて来ている実感がある。道中も彼の横顔をそっと見てみたり、携帯マグに入れてきたコーヒーを飲んだり、色んな話をして笑ったり。そうかぁ、ドライブデートってこういう楽しいイベントなのか(笑)なんて、あらためて感動。

 

コンサートももちろん、心から楽しんで、彼とぴったり寄り添って音楽を聴いて、あれがよかったね、ここが好きだった、なんて帰り道もいろんな話をして。

 

11年間蓄積されたモラハラのトラウマは、自分でも気づかない深いところにまだまだ残っていて、私は一人で勝手に委縮してしまうことがある。彼との日々は一瞬一瞬がそのトラウマからの解放でもあります。

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