セカンド・コミットメント

国際離婚調停中に出会ってしまった彼との恋。

一緒の時間

基本的にはシングルマザーなので、息子がいる間は子供一筋(笑)私の大事な大事な小さな恋人。息子とは荒波を共に乗り越えようともがいてきた同士でもあります。息子が一番というのは絶対に譲れないです。

 

現在はそれでも週に一度、別居中の夫との面会交流があります。モラハラ夫はこれも裁判を起こしていますが、当座の約束は週末一泊。

 

息子が父親と一泊している週末、私は始め、アルバイトでもはじめようかと思っていましたが、会いたい人ができたので、彼と過ごしています。本当に久しぶりの、大人だけの時間。好きな人に思いっきり触れられる時間。別居中の夫と結婚するとき、結婚・家庭、その責任をしっかりとかみしめて、他を見ることは絶対にしなかった。10年間見下されて、馬鹿にされ続けて、本当につらかったけど、それでも周りの友人の支えで何とか耐えてきた。その家から逃れて、モラハラのないアパートで暮らして。そして彼と出会って。週末が憂鬱でないのも何年ぶりだろう。それ以上に、週末を楽しみにする気持ち、すっかり忘れていたことに気が付いた。

 

別居しているものの、法的にはまだ離婚前。私の住む国ではお付き合いすることは認められてはいるものの、それでもやっぱり現在の状況でお付き合いしている彼がいることはできるだけ知られないに越したことはない。何よりモラハラ夫に知られるということは、取られるために鬼の首を差し出しているに等しい。なので、彼と過ごす時間も、あまり外は出歩けず。彼の自宅で一緒に昼食を作って笑いながら食べたり、夜になったら一緒にチーズを少し切って、ワインを少し飲みながら映画を見たり、横に並んで本を読んだり。

 

リモコン操作を間違えても舌打ちされない。何かこぼしてしまっても怒鳴られない。一緒にご飯を作って食べる。自分のお皿を下げてちょっと洗うと「ありがとう」って言葉をかけられる。

 

今も印象的なのは、初めて彼の家でご飯を食べた日。私がメインを一品持参して、彼がデザートにケーキを焼くって。でもその日、彼が、オーブンに入れる前にタネを派手にひっくり返してしまったんだよね。もう大惨事。私はこんな状況が起きたらまず私に向かって暴言が飛んでくる10年間を過ごしました。そこに立っている彼はモラハラ男じゃないはず。自分がひっくり返しておいて私に怒鳴るようなことはないはず。わかってるけど恐怖で動けなくなってしまいました。そしたら彼は「ごめんね、ちょっと手伝ってくれる?」って。恐る恐る横に立った。彼は「いいこと考えた!」ってキラキラの目でこぼれたタネをできるだけ掬い上げて、ケーキの容器を小さ目のに移し替えて、私がお手伝いして持ってる容器に入れ替えて。「これで結果オーライ!」って嬉しそうにご満悦。

 

そんな普通のやり取り。失敗しても怒らない、怒鳴らない。多分これが普通なんだけど、そんな普通すっかり忘れてたよ。今も、ケーキがひっくり返った瞬間背中に走った恐怖は鮮明。それだけトラウマになっていたんだなと思う。

 

彼と過ごす時間の一瞬一瞬が、トラウマからの解放の瞬間。そしてその横で彼も、そんな状態の私に付けいるようなことはしたくない、と常に気を付けてくれているのもよくわかる。

 

週に一度の穏やかな時間。お互いを人間として尊敬しあって尊重しあって、あぁ、パートナーシップってこういう感じなんだな・・。って涙が出そうになる。お互いに恋に恋する歳でもなく、横に並んで一緒に人生を歩める相手になれたらいい。贅沢はいらないし、子供が欲しいわけでもない。お互いにお互いを求めあって、ずっと並んで生きていきたい。そんな恋です。

 

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